孤独な天使に愛の手を。
今のご時世、家柄なんて関係ないと思うけど、やっぱりというか、なんというか、資産はけっこうある。
私が稼いだお金じゃないから、あんまり無駄遣いしないようにと気を付けてはいるんだけど…。
やっぱり令嬢としてはそれなりの格好とか、身だしなみには気を使わなきゃいけなくて…。
学校では私が浮いていることなんて分かっている。
自分は良くも悪くも目立ってしまう存在なのだと気付いたのは物心がついてすぐだった。
私だって、同じなのに。
皆と、同じなのに。
皆私から1歩距離を置く。
中学校の体育祭だって何の競技もやらせてくれなかった。
それでも私は公立の中学校に通い続けた。