孤独な天使に愛の手を。

少し喋って…親しくはなったのかな?



もしかしてキスしたことバレてる!?



悪い想像ばかりが、ぐるぐると頭の中を巡る。



「…あのな、明王寺さんから正式に結婚の申し出があったんだ。」



結婚…?




申し出…?




右の耳から入った言葉が左からそのまま抜けていく感じ。




お父さん?何言ってるの?



お父さんが私の目を真っ直ぐに見て、もう一度同じ言葉を繰り返した。




「明王寺さんが、お前と結婚したいと…。明王寺家からの正式な申し出があった。」




え、うそ。



うそでしょう?結婚って、あの永遠の愛を誓う、あれ?




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