孤独な天使に愛の手を。
そんなときだった。
演劇に出会ったのは。
どこの部活も私を受け入れてくれなくて、私は体育館の裏で、こっそり泣いていた。
その時、今は高校一年生の先輩が「だったら演劇をやってみない?あなたの顔なら舞台映えするし、何より演劇って楽しいから。」ニコッと笑って私を演劇の世界へ導いてくれた。
やってみたら、すごく演劇は楽しかった。
先輩も優しくて、私はどっぷりと演劇にはまっていった。
だけど、高校からは光ヶ丘高校という私立の高校に行かなければいけない。
光ヶ丘高校は名門中の名門。普通の生活を送りたくて公立の中学校に通っていたのに…。
黒塗りでピカピカ輝いた車が西園寺本邸へと到着する。