天使ちゃんと悪魔くん
嬉しい!!
嬉しすぎる!!
人生生きてて一番嬉しいかも…!!
か、顔がニヤけるぅ~

今日の授業はずっと上の空だった
紳くんの顔をずっと見つめてた…
幸せだったな…
顔がキレイで外見は完璧だよ

放課後私は図書室へと向かった
みんなといるより一人の方が好き
昔はずっと一人だったから…
一人で本を読んでいると何人かの女子が
私の方へ近いて来た
「斎藤さんちょっと良いかな?」
これはいじめられるパターンだな…
そう思いながら中庭に連れて来られた
女の子たちはニコニコしているけど
目が笑ってないよ…

「モテるからって調子のりすぎ」
「ぶりっ子~、癖っ毛、短足~」
「キモイんだよ!!」
「何が天使だよ!!死ね!!」

グチグチグチグチ…
さっきから言いたい放題!!
調子のってないし!!
ぶりっ子じゃないし!!
癖っ毛と短足ってコンプレックスなんですけど…
天使って私が名乗ったんじゃないし!!

「その汚い髪の毛洗おうね」
「私達に逆らったらどうなるか教えてあげる」
「ついでにうっとうしい髪の毛切ろうか」

その瞬間私はてを掴まれて身動き
が出来なくなった

バシャ…
「トイレの水かけちゃった♪」
耐えろ耐えろ私
こんなのどうってこと無い…
「次髪の毛ね♪」
思い切り私の髪の毛を掴んできた
「痛った…!!」
チョキチョキ…
ハサミが近づいて来る


「何やってんだよ?」
女の子たちは顔を真っ青にしている
男の人の声がした
紳くん…
「ちっ、違うのこれは…」
「言い訳聞きたくない」
「っ…」
「ぜぇ~んぶ見ちゃた♪写真も撮ってある」
バタバタ…

女の子たちは去って行ってしまった…
「泣かないの?」
「泣かないよ」
「なんで?」
「慣れてるから…」
そんなこと言ったけど…
本当は泣きたくて泣きたくてたまらない…
でもね泣いちゃうと迷惑かけるしさ
めんどくさい女って見られたくない
弱いって見られるのが嫌
昔から感情を殺す事は慣れている…

紳くんは保健室まで連れてってくれた
「泣かないの?」
「大丈夫!!大丈夫!!」
「泣きたいって顔に書いてあるよ」
「っ…」


全部わかられてる…
「泣いて良いの?」
「…あぁ」

「っ…うわぁぁぁぁ~ん」
紳くんの胸の中で5分位泣いていた…
その手が胸が
「頑張れ…」
って言ってくれる事が
私を優しく包んでくれた…
優しくて優しくて…


「もう大丈夫です」
「そうか…」

やっぱり紳くんが好きだ…
言っちゃおう…
もう大丈夫言える…

「紳くん保健室まで運んでくれた事覚えてる?」

「うん…」

「私ねその時から紳くんが好き…」


初めて知ったんだ…
告白がこんな
緊張して

全身が熱くなるものだったなんて…


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