ぱんつのおかず


迎えた、日曜日の朝。


ウチはげっそりした顔で、家の洗面所の前に立っとった。



窓の外には、雲ひとつない快晴。


夏やから、「カンカン照りキツいわ~ちょっと曇っとればええのに」っていう、お天気ですけれども。


ウチの心んなかは、ぶあつい雲がかかっとるみたいに、重っ苦しい。




『ヒマなんやったら!…映画、行かへん?』



…今日の、朝から。

セッチと2人で、出かけることになってしもた。



出かけることなってしもたって、いや、あんな。誘ったんはウチなんやけど。


たしかにウチから言うたねんけど、それはただ、看病してくれたお礼であって。


お礼というのは日本人に欠かせない精神でありましてべつにやましい気持ちは1つもないっていうかべつにセッチとデートしたいわけじゃないしそもそもデートじゃないっていうか……ゴニョゴニョ。


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