ぱんつのおかず
✳︎



その次の日。



セッチは、ウチの部屋に来んくって。


そのまた次の日も。次の日も、来んくって。



全然顔合わせへんまま新学期になって、学校でな。


偶然なかんじで、会うたとき。



変に緊張してカチンコチンになるウチに、セッチが言うてった。



「こふじ。もうな、気にせんでええから」



めっちゃアッサリ。


今日午後から雨降るらしいで〜とか。


お好み焼きの具とかスジコン以外ないやろ〜、みたいな普通のノリでな。



「よー考えたら、おかしいやんな。幼なじみやのに。冷静なってみたらおれ、カノジョが欲しかっただけなんかもしらんわ」

「…セッチ、あの、」

「しかもよー考えんでもおれ、彼女は剛毛ちゃうオンナがええしな」



笑ってあくたいをつくセッチに、もうあの泣きそうな声はなかった。


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