ぱんつのおかず


「なあなあ、昨日の体育でさぁ――」

「ん!あたしも!!それ言おうと思っとってん!!」



いつもならワイワイ、一緒になって盛り上がる会話も、左から右、右から左、や。


ぜんぜん、入ってこおへん。



…頭はなれへん 『もしかして』 は、昨日の、保健室の出来事や。



昨日な。1番最後の、体育の時間。


うん。あの…ちょっとしたウチの失態により、おさななじみのセッチが、保健室送りになりまして。はい。


まあ、ウチに責任あったから、つきそいで、行っててん。


行っとってん、けど。



「……ハァ」



ため息、2回目。


思い出すだけで、心臓のうちっかわがムズがゆくなる。


ベットにおるセッチが、無事に目ぇ覚ましたから。


大丈夫そうや、よっかたー思てな。先生呼びに、保健室出て行こうとしてんか。そしたら。



セッチにいきなり、手、にぎられて。



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