ぱんつのおかず

ウチのすぐ目の前。


玉木くんが、顔のぞきこむみたいにして、立っとった。



「~えっ!?えっ!?ご、ごめん何の話!?」



焦って、イスごとひっくり返りそうなった。


玉木くんがちょっと笑いながら、ウチに言う。



「昨日数学の宿題出とったやん?昼休み中に回収頼まれてんけど、女子の分お願いできんかなぁ、思て」

「あ、うん……?宿題……」



サーッて、血の気が引いていく音がした。


宿題。数学の。


そういや出とったわすっかり忘れとったわその存在。


えええどうしよう数学のツルッパゲめっちゃコワイのに…!!昨日は宿題どころやなかったねんて、いろいろアタマんなか容量オーバーやってんて…!!



「ははっ」



ウチの顔面だけで状況読み取ったんか、玉木くんが声出して笑った。



「…た、玉木くん……」

「や、ごめん。ちょっとな。そういうオチ、期待しとったっちゃしとってんけど…」

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