ぱんつのおかず
勘違いもエエとこや。
いさぎよい勘違いやったわ、だって見て。
まちがっても好きな子に向ける顔ちゃうでコレ。お天道様にそむいたお顔やで。
気まずいから、一気にお茶飲み干す。
そんなウチに、セッチがおっきいため息ついてった。
「…っていうか、逆に。なんで来おへんねんお前」
「え。セッチん家?…なんで行かなあかんの」
「~お、まえ…っ、人のアタマにボールぶつけといてなぁ!?大丈夫かどうか、様子くらい尋ねにくるやろ普通!?」
セッチが身を乗り出して言うてったから、思わずのけぞる。
…いや、たしかに、ぶつけたんは悪かったけども。
そんな怒鳴らんでも。
一応保健室つきそったし、大丈夫なんは確認したし。
なに。おわびの菓子折りでも持っていったら良かったん?
「…ウチの家、今せんべいくらいしか置いてへんで?」
「だれもお前んちのお菓子事情なんか聞いてへんわ…」