ぱんつのおかず

ブスッとした顔で、そっぽ向いて。



「……待っとったったのに…」



セッチはなんや、ちっさい声でブツクサ文句たれとる。聞こえへんし。


セッチ、ほんま、わけわからん。


ウチも徐々に口尖らせよったら、



「部屋、上がってもろたら?」



キッチンの方から、お母さんがそんな余計なこと言うてった。



「…え。え!?ええっ!?えええ!?!?」



思わず立ち上がって、その振動でコップ倒す。


飲み終わとったからセーフやけど。


アウトなんは、正面の顔や。


…こわいこわい。セッチ、取り立ての人みたいな顔なってんで。



「…や、今日はやることあるんで帰ります」



ウチが固まっとったら、セッチは急に表情きりかえて。


ニコッて笑って、お母さんにそう言うた。



「あらっ、そうなん?また遊びに来てよー?」

「はい。お邪魔しまし!たっ!!」

「~いっ!?」


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