男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~
でも、平塚くんって、なんか平気。
くりくりっとした目は女の子みたいで、安心感がある。
初めて会った時は、意味不明なことを言われてちょっとイヤだったけど……。
篤樹や奥原朔みたいに、変なことしてくるわけでもないし。
それにしても、あの時は会うことなんてないって思ってたのに……。
まさか一緒に二人三脚やることになるとは。
「ありがとう。じゃあ、ちょっと走ってみよー!」
平塚くんはコクッと頷いて足元を見る。
「俺は右足から出すから、知紗ちゃんは左足からね?」
「分かった!」
つまり、結ばれている方から出すってわけだ。
「……っと、肩……組んでもいい?」