男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~
そんなわけないよ……。
あたしから拒否したんだから、もう話すことはないし……。
篤樹だって、キスしたり抱き締めたり……なにかの気の迷いでしてしまったんだろう。
「違うよ……違う。気になってなんかない」
霞に答えると言うより、自分に言い聞かせているような気分だ。
それには気づかないフリをして、ただ否定していた。
「そう……じゃあ、楽しもう?せっかくの体育祭なんだから!」
深く聞いてこない霞に、この時ばかりはすごく感謝した。
せっかくの体育祭……。
あたしも楽しもうと思って、霞に笑顔で頷いた。