男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~



外はものすごく暑くて、熱中症になってしまうのは分かるよ。


でも……貧血?


あたし、貧血なんてなったことないのに……。



「あ、目覚ましたかしら?」


カーテンがシャッと開いて、白衣を着た女性が入ってきた。



「たった今、起きました」


保健室の先生にそう答えたのは、篤樹。



「そう、安心したわ。今日は暑いものねー……他にも熱中症になった子がいるくらいだし」


そうなんだ、あたしだけじゃないんだ。



「あ、でも……貧血……って言われたんですけど……」


あたしは、篤樹に視線をチラッと向けながら言った。



< 173 / 414 >

この作品をシェア

pagetop