男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~
「……っ、なに?」
篤樹が真っ直ぐあたしを見てる。
なんだか堪えられなくて、布団をギュッと掴んでうつむいた。
……ずっと、そばにいてくれたのかな?
どうして一緒にいたはずの平塚くんじゃなくて、篤樹がいるんだろう?
もしかして、篤樹が運んできてくれたのかな?
「…………」
……って、なんで無言なわけ!?
あたしは思わず口を開いた。
「あの……心配してくれてありがとう。もう大丈夫だから、戻っていいよ?」
時計を見てみれば、そろそろ午後の競技が始まる時間。
……あたしになんて、構わなくていいのに。