男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~
布団をグイッと引っ張ったら、その拍子に篤樹がベッドに乗っかってきた。
「話さねぇとキスする」
あたしの上には馬乗りになる篤樹がいて、あたしの頭はパニック状態。
「キスだけじゃ足りねぇか……?」
篤樹はそう言って、妖しく微笑む。
「ヤダっ!退いてよっ」
いきなりなんなの、コイツ!
だから俺様って嫌いなの!
布団を奪い返して、篤樹の身体を押し返した。
……思わず、泣きそうになった。
こんなことして、あたしの心を掻き乱さないでよ!
春佳ちゃんっていう彼女がいるくせに!
「……悪い」
ポツリと小さな声でつぶやいた篤樹は、あたしからそっと離れた。