男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~
「……さ、知紗!」
……ん……?
誰かに呼ばれて、目をうっすらと開ける。
「起きたぁ!知紗、大丈夫!?」
そこには、心配そうにあたしを見つめる霞がいた。
上半身だけ起こして、保健室を見渡す。
篤樹はもういないのか……。
父親の話を聞いてもらったから、すごく長い時間いっしょにいた気がする。
……なんだか、寂しい。
「ん、大丈夫……今、何時?」
あたしはコクンと頷いて、時間を聞いた。
結構長いこと寝てた気がする……。
「もう体育祭が終わったから……4時くらい!」
「はっ?4時!?」
よ、4時?
じゃあ、あたし……3時間近く眠ってたことになる。