男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~



「あいつが好きなんだろ?」

「あいつ…」

「井岡篤樹、だっけ?」


───ドキッ

名前を聞いただけで反応してしまう。



「そう、なの。……っあたし、朔の気持ちすごく嬉しかったよ?」

「………」

「最初はなんてイヤなヤツだって思ったけど…」

「ふっ、それは余計」


朔が少しだけ微笑んだ。

その笑顔は……明里に向けてほしいな。


直接あたしからは言えないけど。



「好きになってくれて、ありがとう」


まさか──…男嫌いのあたしからこんなセリフが出てくるなんて。



< 256 / 414 >

この作品をシェア

pagetop