男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~
「俺と付き合ってください」
──…へっ…?
真剣な瞳の篤樹を前に、パチパチと数回瞬きをしたあたしは
しばらく思考がストップしてしまった。
そっか……好き同士だと付き合うのは普通、だよね。
あたしは、“篤樹が好きだ”っていうところで止まってたから……
「知紗?」
あたしがずっと黙っていることに不安になったのか、
篤樹が顔を覗き込んできた。
「あっ……ごめん。その、男の子と付き合ったことがないから」
「何だか実感湧かなくて」と付け加えて、少しはにかんだ。