男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~
そんなことを言えるわけもなく。
あたしはまた口を開く。
「あたし……春佳ちゃんに言われたんだ。『篤樹の彼女はあたしなの』って」
「……は…?」
「だから……だったら篤樹に好きなんて言えな──…きゃっ!?」
気付いたら、すっぽりと篤樹の腕の中に閉じ込められていて。
イヤでも男の子だ、って思わせる力強い腕に
あたしはドキドキしてしまう。
「悪い……まさか、アイツそんなこと言ってたとは…」
あたしが黙ったままでいると篤樹は言葉を続けた。
「アイツは、彼女じゃねぇよ」
「そっか……」
「でも、遊びでも彼氏と思われてたのは俺のせいだ」