男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~
ゆっくり来たからあたししかいないと思っていたげた箱に響いた、男の声。
誰かいるの……?
この学校に、男は先生しかいないはずだけど。
クルッと身体の向きを変えて後ろを振り向くと、そこにいた人物は。
「……っ!?」
桐山男子の制服!?
ってことは、桐山男子の生徒!?
なんで桐山男子の生徒が、ウチの校舎内に!!
……ふ、不審者ぁ!?
「そんなに警戒しないでよ」
そう言って、相手はフワッと微笑む。
キリッとした目元、長すぎず短すぎない爽やかな黒髪。
頭のよさそうな印象を受ける。
……警戒するに決まってんじゃん!
と、口には出さず後ずさりをするあたし。