男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~
「俺、桐山の生徒会長やってて。椿山湊斗(みなと)って言うんだ。よろしくね、知紗ちゃん?」
そう言いながら笑顔を崩さない!桐山男子の生徒会長さん。
「名前……!」
なんで知ってるの。
「あぁ、南と霞とは幼なじみだから、知紗ちゃんのことも知ってたんだ」
南さんと霞の幼なじみか、この人は!
「そうなんですか」
会話の間も頭の中は、早く帰りたい!って思いだけ。
でも、生徒会長さんはそんなあたしの気持ちには気づかず、話を続ける。
「体育祭について話し合うために百合丘に来てたんだ。これで、不審者なんて思わないよね?」
生徒会長さんは確認するように、少し屈んであたしと目線を合わせる。