桜幸恋華

目をさましたら見知らぬ天井が目に映る。ここは屯所なのだと美桜は思った。
突然、襖がスッ―と開いた。

「よく眠れた?」

入ってきた男は陽気に答えた。
(昨日は居なかった人かな)

「はい。有難うございました」
「君喋れるんだね。まぁいぃや、少しついてきて」

「はい」

美桜は男の後を追った。

外はもう明るく少し暖かく感じた。

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