鬱になれる短編集
閃光が走る。

一発目は外した。
二発目は当てたが足だった。

息が荒い。

親友は、まったく無意識に胸ポケットに手を伸ばした。
そうだ。それでいい。
ようやく私は人を殺すことができる。

親友は私を薬室に送り込んだ。
私は高揚していた。生まれた意味を問われる瞬間だった。
ゆるやかな睡魔にも似た死よりもむしろ、彼らに魂の安息を。一瞬にして奪う、生命の灯を。

親友よ。
ゆっくりで構わない。そのまま引き金をひき、私を放て!
< 13 / 47 >

この作品をシェア

pagetop