鬱になれる短編集
崖は鼠返しのように手前へ反り返っていた。さらに雨で濡れていたので、少年は半分ほど登って落ちた。
肉が潰れ骨が砕ける音がした。聞き慣れたものだった。
少女は顔をしかめることもせず少年を崖の横にある馬小屋に運んだ。馬小屋からは異臭がした。馬の糞によるものではなかった。死臭だった。

そして再び材料を集めに町に行った。
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