鬱になれる短編集
町に着くと、すでに雨は止んでいたので子供達が公園で遊んでいた。
材料集めによく来る場所だった。
縄跳びをしていた男の子に声をかけた。

「おしごとたのんでもいい?」

男の子は縄跳びをやめた。こちらを不審そうに見ていた。しかし、あなたにしかたのめないの、と弱い笑顔を見せるとすぐに頷いた。
男なんてちょろいものだわ、と思った。
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