リンゴはいかが?
「おはよう…、先生…?」


ふわぁ、と小さくあくびをした白雪さんは首を傾げながら俺に話し掛ける


「心配しないでくださいね?
先生…

誰にもこの事は言わないので…
但し、昨夜の約束は守って下さいね?」


この事…
約束…

とりあえず、何も覚えていない俺。

「白雪さ…」
「林檎。翔太先生昨日はそう呼んでくれたじゃないですか…」

悲しそうな表情をする白雪さん

「悪いんだけど、
なにも覚えていないんだ

何が…あった………?」

俺は掠れながらも必死に声を発した


もしかしたら何かの間違いじゃないかって希望を託しながら……

でも、その希望はあっさりと砕かれた。
< 42 / 60 >

この作品をシェア

pagetop