抱いて、抱かれて、堕ちて、溺れる。
今日も可愛ちゃんと買い物に行く約束をしていた。
場所は…
暁の家のすぐ近く。
なんか、嫌な予感がする…。
でも、時間は夕方だし、普通の家族なら夕食時だろう。
少し躊躇いながらも、駐車場に車を停めた。
ここは可愛ちゃんがどうしても来たい、と言っていた。
ここにはこの時期、大きなクリスマスツリーが飾ってある。綺麗にライトアップされていて、カップルたちはここで愛を語り合う。
『綺麗だね…。私、幸せです。』
そんな可愛ちゃんが…一瞬…暁に見えた…。
暁…今、お前の近くにいるんだよ…
お前は…今…何してる…?
笑っているか…?
俺の事なんか…もう…忘れたのか…?
俺…お前を諦めなきゃ…駄目か…?