抱いて、抱かれて、堕ちて、溺れる。
外はすっかり暗くなり、建物の外も中も綺麗にライトアップされていた…。
私はスーパーだけ行って、帰りたかったのに、娘がどうしてもツリーを見たいと言うので、仕方なく見に行くことにした。
3人でツリーを見つめていた…。
娘はとても喜んでくれた。
娘の笑顔を見てると、少しだけ気分が安らいだ。
なのに…。
一瞬にして私の笑顔は奪われた…。
少し離れた場所にあなたの姿と、隣には…かわいらしい女の子…。
目の前が真っ暗になった。
ずっと、逢いたくて…ずっと触れたくて…
手を伸ばせばすぐそこにいる…。
でも、あなたは私の手の届かない処へ行ってしまった…。
涙が一粒流れた…。
私は、気付かれないようにそこから姿を消した…。