抱いて、抱かれて、堕ちて、溺れる。
やっとこの日が来た。
純に逢える日…。
私は会社に行く途中、純にメールをした。
<今日の夕方5時に資料室で待ってます。>
私は、無我夢中で仕事をした。
そうでもしないと、気がもたなかったから…。
『暁、随分頑張るねぇ。どした?』
実夏が、少し心配そうな声で聞いてくる。
『…何でもないよ?心配しないでね。』
実夏に…いつか話せる日が来るかな。
実夏…こんな私でも…ずっと親友でいてくれますか…?
資料室の鍵を開け、ゆっくりとドアを開く。
少しカビ臭い…でも何だか懐かしい匂い…。
いつしか、ここは純と私の秘密の場所になっていた…。
――――――キィ
暫くすると、ゆっくりとドアを開ける音がした。
振り返ると、そこには…私の愛するヒトが立っていた。
『純…。』