抱いて、抱かれて、堕ちて、溺れる。



【純】




いつもいるはずの所にいない…。




毎日、同じ笑顔で『お疲れ様です』と言っているはずの顔がない。




『あっれぇ?暁さんいなくね?』



『実夏さぁん!暁さんは?』




『あっ、司くんに純くん!お疲れ様!暁ならね、具合悪いみたいで今さっき帰ったよ?』




具合が悪い…?




風邪か…?




その時、ふと外を見ると、あいつが駅に向かって歩いているのが見えたんだ…。





『司!わりぃ!俺、もういっこ病院行くの忘れてたから、そっちいってそのまま帰るわ!』





あいつ…何があったんだ…。





なんで、またその瞳をする…?




俺は自分の車に乗ると、あいつの所に向かった…。








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