抱いて、抱かれて、堕ちて、溺れる。



『私、そろそろ帰らないと…。』




本当は帰りたくなかった。



ずっと一緒にいたかった。



でも、私の帰りを待つもう一つの宝物がある。




悲しませては、いけない。




私、行かないと。





『そうだね、行こうっか。…あ、あのさ?また…俺と逢って…くれる?』




『うん。絶対。』




いつになるかわからない約束をした私たちは、別れ際にまたキスをした…。






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