あなたに恋していいですか?
「夏乃!見てみ?」


「えっ?」


私は勇輝が指さす方を見た。


「わぁーー…凄い」


私が見たのは――


「俺の好きな場所」


勇輝の好きな場所――


小さな丘だった。


そこから見る景色は凄くキレイだった。


夕日のオレンジ色が街にかかっている。


高い所から見る街は小さく見えて


嫌なことも凄く小さく感じるぐらい。


それどころか


そんなモヤモヤする気持ちを


吹き飛ばしてくれるぐらい


それぐらい凄くキレイだった。





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