20100228-Anniversary-
『もしもし陽菜ちゃん?初めまして、明子です。』
おずおずと聞こえてくる女性の声。
『明子さん?
陽菜です。初めまして。
率直に言いますけど、別れてから一度も連絡取ってなかったですし・・・彼氏もいるので全く心配無用です。
元はと言えば私がメ-ルをしたのがいけなかったですね。
本当にすみませんでした。』
・・・許してくれるかな?
『本当にすみませんでした。』
再度謝罪すると、明子さんは『違うの。』と小さい声で言った。
『・・・え?』
『ちょっと、移動するね。』
ん?
私はその言葉の意味が分からずに黙り込む。
明子さんのはどうやら外に出てきたらしく車のクラクションの音が聞こえる。
『実はね、陽菜ちゃんのことも確かに少しは気になったけど・・・それよりもっと別のことがあるの。』
『何ですか?』
『私と浩ちゃんはサ-クルが同じなんだけど友達から聞いた話によると、サ-クルの後輩に告白したみたいなの。』
はぁ!?
なんじゃそりゃ!?
『サ-クル内なんて、すぐばれるのに。
私聞いて良いものか分からなくて。
・・・上手くはぐらかされそうで。でもかなり確実な情報なの。』