20100228-Anniversary-
『泣いてない。』


気付いてた、あからさまに鼻はツンとするし視界はぼやけてるし。
だけど認めたくない。何か、これじゃぁ嫉妬してるみたいじゃん。


・・・嫉妬?これが嫉妬?


『・・・陽菜どうした?』


浩輔は、私の腕を引いてゆっくり抱きしめてきた。


『・・・馬鹿。』


そっか、私嫉妬してたんだ。
自分で思ってるより、浩輔の事好きなのかも知れない。


『え!?何が!?』


突然の馬鹿呼ばわりに驚きながらも抱きしめる力は緩めなかった。


『言わない。』


彼に抱きしめられ、背中をさすられているとー・・・徐々に気持ちが落ち着いてきた。


私もそっと腕を彼の背中へ回した。


『今の彼女は私だからい-もん。』


ボソリと呟きそのまま、胸に顔を埋めた。








どれくらい、そうしていただろう。
涙が乾いてきたからゆっくり顔をあげる。


ふと見上げたら浩輔と目があって、そのままキスされた。



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