20100228-Anniversary-



『そりゃそーだろ。』


『・・・真剣に悩んでるのに軽すぎ。』


昼休み、冷めた声に横目で睨めば、呆れた様子で肩肘をついてこちらを見ている男友達の西村。


私が泣きながら相談するたびに黙って聞いてくれたんだけど二言目には、『別れた方がいいんじゃない?』
でばっさり。


彼は続けた。


『この前南谷さん、お前にお願いされて俺のところ泊めただろ?』


『うん。』


『その時、浮気を匂わせる事ちらっと言ってたんだよ。俺お前の友達なのに悪びれも無く言い放ってたから・・・その時にこの人信じられないって思った。』


『その情報初耳だし・・・。』


『ただ俺の前で見栄を張っただけで本当はお前のことを大切に思ってると思ってたんだよ。
実際、次の日俺の彼女と4人で遊んで時はお前ら仲良さそうに見えたし。』


本当に浮気してるとは思わなかったんだよと西村は苦笑いしながら肩を竦めた。


『男の人って怖い、浮気しててもバレなければ良いと思ってるわけ?』


そう言って西村を見れば


『お前知ってるだろ?今の彼女の前は俺も二股かけられてた。
挙句の果てに相手は俺の親友、尚且つ最後のとどめは【あなた達は二人で一人なの、どっちかなんて選べない】
だぜ?
・・・女の方がよっぽど怖いよ。』
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