20100228-Anniversary-

『・・・結局男女関係なく、人間としてどうかだよね。』


『だな。
・・・でもお前結局どうするの？』


西村は心配そうに私を見ている。


『・・・許しはしたけど、もう浩輔の言うことが素直に信じられないのが本音。
本当に向こうと別れたのか、それさえも信じられない。』


ポロリと胸の内を晒すと、


『もう、答え出てるんじゃねーの？』


『・・・・。』


『最初は辛いかも知れないけど、南谷さんより良い人はこれから沢山出会うと思うよ。』


どうしたら良いかなんて言われなくても自分が一番良く分かってる。
信じられない相手となんて、付き合っていく意味がないことも分かってる。


『何で、こんなに好きになっちゃったんだろ。』


『そんなの簡単じゃね？』


『・・・教えてよ。』


『【初めての人】だからだろ？だから思い入れが強すぎるんだよ。次が出来たら直ぐ南谷さんの事なんて忘れるって。そして、あんな男と別れて正解って思う日がくるよ。』


『じゃぁ、浩輔以上の人が現れなかったら？』


浩輔以上の人を好きになる日なんて絶対来ない、そう断言できる。