お見合い
いきなりレストルームへ引っ張り込まれ、「はい、はい」と付けられるアクセサリー達。

可愛いパールのネックレス。
華奢なブレスレットとウォッチ。

素敵なものに身をつつむと自然にテンションも上がる。

おじさんのパーティーに私がここまで気合いを入れる必要があるんだろうか?

「よし、行きましょう」

この一言でレストルームを出ると、玲子さんは足早に歩みを進めた。

「・・・え?」

着いたのはホテル内だけど、ちょっと隔離されてる感じの場所にあるレストラン。

高級感漂う静かなそこは、数組のお客がいた。
広い窓の奥にあるのは緑の世界。
綺麗に整えられた木や芝生。
そそがれる光がお店をさらに輝かせているよう。

「ふふ。今から梢ちゃん念願のお見合いよー」

なんて、のほほんと面白そうに吃驚なことを言い出した玲子さん。

聞いてないんですけど。

「今?今からですか?」
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