お見合い
どうやら相手はまだ来ていないようで、案内されたのは窓際の広い4人テーブル席。

「お父さんが持ってきたお見合い写真の相手、全滅だったんですって?」
「・・・すいません。と言うか私まだ本気で結婚とか考えてはなくて・・・」
「ふふ、大丈夫よそれは。今日は、そうねぇ1対1の合コンかしらね?」

若いなーてか軽いなー。
これが合コンなんて。
こんな格好でこんな高級そうなお店で合コン・・・ないでしょ。

「相手の方はね、梓君や俊介と面識ある子なの。私も何度か会ったことあるんだけど良い子だと思うわ」
「・・・安心しました」

それは、もしかしたら今どこかであの二人が面白おかしく見てるんじゃないかと思えたから。
あの二人が一緒にいる気がしてひどく安心した。

「ふふ。あの子達が、自分達と面識ない他人をあなたに直ぐ合わせるはず無いわ。大丈夫よ」
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