お見合い
「梢は今日泊まる?」
「・・・うん」
「じゃー俺も」

部屋主抜きでお泊りが決まるのはいつものこと。

「少しは遠慮しろ」
「ケチケチすんな」
「ったく」

そんなこと言っても、何となく楽しそうなおぐの笑顔は可愛い。

「あ、聞いて。夢」
「また?この前なんだっけ?」
「暖炉の家だろ」
「そうだ。暖炉の家に住む、だっけ?その前は?」
「海外永住」

どんどん上げられる私の夢達。

現実逃避の材料であるこの夢達が、いつか叶うであろうことを信じて毎日仕事を頑張っているのだ。

そうでもしなきゃやってられない。
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