うしろの正面だーあれ vol.2
青い花
果てしなく広がる青い空
ふわふわの白い雲
キラキラと眩しい太陽
温かなコンクリート
正直、もう一度 陽の下に出られるとは思ってもみなかった…。
青年は監守に頭を下げ、くるりと踵を返した。
右に行くか左に行くか迷った挙句、青年は右を選んだ。
歩いていくと、店先に色とりどりの花が並べられている花屋が目に入った。
青年は荷物を置き、店先の花にふわりと触れた。
それは、青い、花だった。