うしろの正面だーあれ vol.2


店内から出てきた女性の手には、青いリボンがかけられたブルースターが抱えられていた。


代金を払って礼を言うと、青年は左手に荷物を、右肩に花束を乗せ、歩き出した。


女性は、不思議な空気を纏った青年の背中を、無垢な瞳で見つめていた。






この空は
どこまで続いているのだろうか

この空の何処かに
君は居るのだろうか

何処かで
君は笑っているのだろうか

幸せな顔をして
笑えているのだろうか…






目を落とした先に在ったのは
君が死んだ、証…。


< 8 / 50 >

この作品をシェア

pagetop