うしろの正面だーあれ vol.2
店内から出てきた女性の手には、青いリボンがかけられたブルースターが抱えられていた。
代金を払って礼を言うと、青年は左手に荷物を、右肩に花束を乗せ、歩き出した。
女性は、不思議な空気を纏った青年の背中を、無垢な瞳で見つめていた。
この空は
どこまで続いているのだろうか
この空の何処かに
君は居るのだろうか
何処かで
君は笑っているのだろうか
幸せな顔をして
笑えているのだろうか…
目を落とした先に在ったのは
君が死んだ、証…。