秘蔵っ子の憂鬱※タイトル変更

「遠藤琉野(えんどうりゅうや)です。
大学時代はフットサルサークルに所属してました。まだまだ戦力にはならないと思いますが、先輩方の足を引っ張らないように一生懸命頑張りますので、よろしくお願いします。」

私は自分を落ち着かせようとすることに精一杯で、
彼からずっと見られていたことなんて気づいていなかった。

そのとき、
「遠藤くんの教育係はそこにいる、
仁科かなちゃんだから。
かなちゃんの前のデスクが君のデスクだよ。」

と課長が言った。

「え?
私の担当って女の子じゃないんですか?」
と、思ったことを言ってしまった。

課長は、
「なんで?男の子でもよくない?」
と言った。

はい、これでもう決定である。
私は、
「はい…」
としか言えなかった。

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