秘蔵っ子の憂鬱※タイトル変更
1年目といってももうすでに3月の頭、
会社にも慣れ、
仕事も卒なくこなせるようになって来た。
しかし、まだ1年目。
まあ、移動もなくまた来年もここの課でお世話になるだろうと思っていた。
そんなとき、私は課長に呼ばれたのである。
課長室は、私たちのデスクからも見えるガラスで仕切られた小さな部屋である。
でも課長に言わせれば小さいけれど快適な部屋らしい。
ガラスなので外は見えているが一応
コンコンとノックしてから入る。
「失礼します。仁科です。」
「ああ、かなちゃん。わざわざありがとうね。
今日呼んだのは、まず、
J食品の遠藤正和さんのデータを出して
営業課の斎藤さんに渡してあげて。
それと、
来年度ね、