秘蔵っ子の憂鬱※タイトル変更
「何ですか?それ。」
「営推のクールビューティー、
ならびに、
羽田課長の秘蔵っ子。」
と立川が答えた。
「お前も知ってるようにこのところの遠藤琉野の人気は凄まじい。
いくら教育係とはいえお前は現時点では遠藤の
1番近くにいる女性社員だ。
そしてお前もわかるだろうが、女性の嫉妬はやばいと聞くからな。
その状態でお前が嫌がらせ等の被害に何もあってないのはこのあだ名のおかげだろう。
お前を敵にまわすのは羽田課長を敵にまわすのと同義であり、
羽田課長にそんなことするなんて会社をクビになりたいですと言ってるようなもんだからな。」
と言われた。
「でもそれって要は羽田課長がすごいってことでしょ。
言うなれば、羽田課長の七光りでしょ?」
と言う私に、立川は
「だがお前の実力を羽田課長が認めていることは今まではお前以外の誰もが知っていた。」
「なんで?」
純粋な疑問だ。だってあたしは営推の業務しかしていない。
そこで絢乃さんが口を開いた。
「あんたがうちに来るとき、羽田課長が強硬にうちにこさせるように進言したのよ。だから一緒に麻生さんも押し付けられたんだけど。」