秘蔵っ子の憂鬱※タイトル変更

〜side 立川優弥〜

通称“営推のクールビューティー”
仁科かなとは大学の同期だ。

俺たちは大きい大学にありがちな大きなフットサルサークルに所属していた。

そしてさらにありがちなことだが、
俺はそのサークルを1年でやめた。
他のサークルにも所属していたこともあってだが。
かなの方はちゃんと4年間続けた。

けれど俺たちはなぜか気が合い、
俺がやめてからも連絡を取ったり、
たまに一緒にメシに行ったりもする仲で、
適度な距離間を続けてきた。
俺には珍しい女友達である。


そんなかなと俺が再会したのは
入社式の日だった。
もともとお互いそんなに頻繁に連絡するタイプではなかったので
同じ会社だとはつゆ知らず、
入社式の日に発覚したのであった。


そして研修も終わり、
なぜか同じ部に配属された結果、
同じ階の隣の部屋となったのである。

それから、ちょこちょこメシに行ったりもしている。
主に社食だが。

そのため噂になることもあったが、
俺らはお互いに恋愛対象としては全く眼中にないので言わせておいた。
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