なつみかんの花びら
しばらくの間、騒いで(けっきょく彼の腕から逃れられなかったのですが)話の続きをします。
「蜜樹くん、もうすぐ柑夜さんと仲直りするんでしょう? そうしたら私にも紹介して下さいね」
「────うん」
「じゃ、グダグダしてちゃダメですよ?」
「無自覚な毒舌は辛いかな……」
くすりと小さく笑いました。
「蜜樹くん、私も。
何があっても頑張る姿、私に触れる優しい手、私の好きなモノを大切にするところ。
あなたの傷ごと、あなたの全てが大好きですっ」
彼の頬が徐々に朱くなっていきました。
マリッジブルー、なんのその。
ベタ甘で吹き飛ばす。