なつみかんの花びら
インドアのわたしが夏樹くんのいる街に越してきたのは、短大生になる時になります。
まだ就職はしたくなかったので、ね。
地元にいるとなると、就職しか道はなかったのです。
なので、お母さんが「受験は諦めて就職もアリよね……」などと言い出した時は焦りました。
仕方がなく、わたしなりに必死に勉強して受かったのが、ちょうど夏樹くんの近くだったのです。
まぁ。
花音ちゃんの近くがいい!
という理由で受けていたので、そりゃあ、必然的に近いよねって話なんですが。
その時の夏樹くんの喜びようの可愛さと言ったら!(ノロケ)
喜びを隠そうとするところにきゅんときましたね。