なつみかんの花びら
「あいつには……ケーキ持って来たヤツな。
確かに好かれてた。告白もされた。
でも、当然あいつを恋愛面で考えたこともない」
え。と顔を上げます。
呑気になでなでされてる場合じゃないじゃないですか。
「なにそれぇ……っ」
「ちょ、最後まで聞けよっ」
ぽふ、と顔を夏樹くんに埋められます。
「でも、俺がどれだけ柑夜のことが好きだとか。
付き合うことはあり得ないとか。
言ってあるから。
それに、俺の友だちと最近よくいて、そのうち好きになるんじゃないかなって勝手に思ってる」
「うん……」