同居人のカレは天才小説家☆
「ほら、ここよ〜♪ 素敵でしょ♪」
半ば強引にパンフレットを見せられたあたしは…、
「明日行くね。荷物まとめなきゃ。」
そう即答していた。
「え!?ちょっと!あんた、明日!?」
そんなお母さんの声を背中に受けて、あたしはせっせと荷づくりをした。
だって…すごく素敵な家だった。
クリーム色の壁に赤い屋根。
庭には綺麗に花が咲いていた。
もうそれしか見えてなかった。
これから始まる生活に胸を踊らせていた。
でも私は見てなかったんだ、隅っこに書いてある“ワケあり”の文字を…