Finale Love
姉の旦那さんが弥生に声をかけた。

「弥生ちゃん。
久しぶりだね」

「お久しぶりです」

「お兄さんから聞いたど、今、福岡にいるんだって?」

「あっはい」

「いい人でも出来た?」

「まぁー・・・」

「そうーなんだ・・・」

「はい」

「弥生」

「何?
お姉ちゃん」

「ヘンなチャラチャラした男じゃないだろうねー・・・」

「チャラチャラはしてないと思うよ・・・」

「仕事何してる人なの?」

「仕事?!」

「うん」

ここって・・・

正直に言うべきだよね?

イヤだけど。

「音楽関係の仕事してる」

「音楽関係?!」

「うん」

「まさか、ミュージシャンとか言わないでしょうね?」

「その・・・
まさかなんだけど・・・」

「はぁ?!
売れてないミュージシャとかじゃないよね?」

「福岡の地元じゃ人気があるみたい」

「福岡の地元ね・・・。
年いくつなの?」

「今年31歳になった」

「31でミュージシャンね。
何、考えてんの?
そいつ」

「恵美もあんま弥生を攻めるな。
久しぶりに弥生が帰ってきたんだからさー。
弥生の話しもちゃんと聞いてやれ。
オマエは」

「兄が言うこともわかるけどさー・・・」

「で
31歳のミュージシャンの男はどうなん?
弥生」

「たぶん・・・
一緒になることは考えてるんじゃないのかな?」

「そうかー・・・」

「うん」

「兄が許しても、私はその男、許さないからね。
普通に考えたら、弥生と一緒に挨拶くるのが普通なんじゃないの?」

「ねえーが言うこともわかるけど、相手だって予定があるんだからさー。
そこはわかってよ」

「もうーお寺さんがくるから、その話しはあとでな」

お坊さんがきてお経をあげていた。

福岡のライブハウスでは雄たちがライブをしていた。

弥生の母親の年忌参りが終わりお寺さんは帰った。
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